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2020 年度 実施状況報告書

成形界面のその場直接観察による振動付加成形加工のインプロセスモニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 19K05097
研究機関大阪大学

研究代表者

松本 良  大阪大学, 工学研究科, 准教授 (50362645)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード塑性加工 / 成形加工 / その場直接観察 / 金型 / トライボロジー
研究実績の概要

本研究では,パルス振動モーション付加塑性加工における潤滑機構の解明を最終目的に,成形加工中の金型-被加工材界面の変形挙動や潤滑挙動のその場直接観察に取り組む.高強度ガラスを観察窓用に金型表面の一部に組み込み,ガラスを介して金型内部から金型-被加工材界面の一部をその場直接観察できる装置を設計・製作し,界面挙動を可視化することによりパルス振動モーション付加塑性加工の加工(潤滑)メカニズムを解明する.
2020年度は2019年度に候補を絞り込んだ観察窓用のガラスを埋め込んだ押出し鍛造用の金型を設計・製作するとともに,高速度カメラと組み合わせて,金型-被加工材界面のその場直接観察装置を製作した.製作した装置を用いて,成形加工中(パルス振動モーション付加せず)の金型(ガラス)-被加工材界面のその場撮影を行い,撮影画像の画像解析により押出し鍛造中の金型-被加工材界面の潤滑油の膜厚分布を推定した.潤滑には2019年度に候補を絞り込んだ可視化用マーカ剤を混合した潤滑油を使用するとともに,膜厚と撮影画像の輝度値の関係について,別途,詳細に調べた.またパルス振動モーション付加中の金型-被加工材界面のその場観察も開始した.
一方,パルス振動付加の負荷・除荷に対する被加工材の微小変形挙動の有限要素シミュレーション解析については,2020年度は引き続き解析対象のモデル化に取り組み,上記の押出し鍛造を想定したシミュレーション解析に着手した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度に選定した観察窓用ガラス材および潤滑油の可視化用マーカ剤を使用して,押出し鍛造を対象に成形加工中の金型-被加工材界面のその場撮影が実施でき,撮影画像の画像解析により成形加工中の金型-被加工材界面の潤滑油の膜厚分布を推定できた.また推定した潤滑膜厚について,加工荷重,被加工材の変形状態からその妥当性を確認できた.
これらは当初より2020年度に計画していた目標であり,おおむね順調に進展していると判断する.

今後の研究の推進方策

2021年度は2020年度終盤から開始したパルス振動モーション付加中の金型-被加工材界面のその場観察について,本格的に取り組む.パルス振動モーション付加による逐次潤滑現象のその場観察とともに,パルス振動モーション付加時の潤滑挙動を題材に2020年度までに考案した画像解析による潤滑膜厚の推定手法についての妥当性を検証する.
またパルス振動付加の負荷・除荷に対する被加工材の微小変形挙動の有限要素シミュレーション解析については,上記のパルス振動モーション付加押出し鍛造を想定したシミュレーション解析を行い,界面での接触・変形状態の力学的検証を行う.その場観察実験での潤滑挙動とあわせて,最終目的であるパルス振動モーション付加塑性加工における潤滑機構の解明に取り組む予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 冷間鍛造中の金型-被加工材界面の潤滑状態のその場観察と画像解析による評価の試み2020

    • 著者名/発表者名
      松本 良, 中村悠作, 藪野惣祐, 宇都宮 裕
    • 学会等名
      日本機械学会第28回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2020)

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公開日: 2021-12-27  

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