水と油のように互いに溶け合わない非相溶性の液-液系を対象とした撹拌操作は、例えば水中に油相のモノマーを懸濁させて、重合反応を起こし、高分子化合物を製造する懸濁重合反応槽や、液-液抽出における撹拌型分散・分離装置等において決定的な役割を担っている。その分散現象の定里的データに基づく解明は、製品品質の高度化ならびに操作の高効率化に不可欠であるが、分散相が低濃度であっても装置内に白濁を生じ、それらの状態を可視化して計測することが極めて困離なことから、その解明はいまだ十分なものとは言い難い。このような状況にあって、同分散状態を定量的に明らかにすることは、工学的に大変意味があることと考える。
|