物質の吸収・吸着・保持能を生かした機能性ゲル触媒の創製

2021 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19K05137
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
• 研究機関: 東京農工大学
• 研究代表者: 徳山 英昭 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10363029)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2022-03-31
• キーワード: 高分子ゲル / 触媒 / 金属ナノ粒子 / 酵母 / 反応工学 / 吸着 / 吸収 / 拡散

研究成果の概要

本研究では、ゲルの構造上の特徴である溶媒吸収能および高分子構造の選択の自由度が高いことを生かした物質吸着能を付与して、ゲル内部に特異な新規反応場を形成することを提案・実現し、反応の速度および選択性の向上などの性能を飛躍的に強化した種々の機能性ゲル触媒を創製した。さらに、活性部位（酸性官能基、金属ナノ粒子、生体触媒など）の有効な保持能を創意工夫した。当該ゲルの性能を社会実装に繋がる化学工業・環境・バイオエネルギー分野で有用な種々の反応系を例に検証し、その適用可能性を示した。

自由記述の分野

工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

特異的な溶媒吸収能や物質吸着能、および活性部位の有効な保持能を持つ機能性ゲル触媒の創製、機能発現のメカニズムの解明と体系化、およびゲル触媒の高機能化と設計指針に関する学術基盤の構築を達成した点に学術的意義がある。また、機能性ゲル触媒のコンセプト自体が、文献等で前例がない独自のものである。ゲル酸触媒を用いたバイオディーゼル燃料製造、金属ナノ粒子担持ゲルを用いた有機合成反応、酵母固定化多孔質ゲルを用いたエタノール発酵、など、開発した機能性ゲル触媒を社会的に有用な反応系に応用した点に社会的意義がある。