本研究では,ナノ粒子の粒径の増加に伴い水分子 1H の縦緩和時間短縮効果能が高くなることを示すとともに,表面修飾剤の効果によって,17O NMR 測定において Gd と水分子の相互作用を観測できること,濃度・粒径依存性から,通常のナノ粒子型 Gd - MRI 造影剤と同様の表面積効果を有することを明らかにした.また,バルク水 17O 核横緩和速度の温度依存性から,粒径 25-160 nm において Gd に配位した水とバルク水との交換が比較的速いことが示唆された.本結果は,ナノ粒子型 Gd-MRI 造影剤のさらなる高感度化を実現するための指針となることが期待される.
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