本研究では、単層のグラフェンが電気化学発光分析用途の電極として優れた特性をもつことを見出した。炭素原子わずか一層のシートが、電気化学発光のような電極表面にラジカル種を生成するプロセスにも適用可能であると示したことはECL分析やグラフェンの電気化学応用の可能性を広げるものである。 グラフェンは資源として豊富に存在する炭素原子が一層のみのシートであるため、使い捨ての電極材料として利用可能である。高感度測定可能な電気化学発光免疫測定にグラフェンを使い捨て電極として利用すれば、高感度測定可能な迅速感検査機器の開発が可能であり、新たな感染症発生時の備えや遠隔地の難病治療などに貢献できると期待される。
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