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2021 年度 実績報告書

触媒効果による界面破壊メカニズムの解明と転写型3D印刷技術への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K05237
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

金澤 周介  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (60783925)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード印刷 / 光触媒 / 界面破壊 / 界面制御 / 3D / MEMS
研究実績の概要

本研究では光触媒作用による界面破壊をデバイス製造プロセスに応用するための基盤研究を行っている。光触媒層上に印刷形成した機能膜の付着力を大幅に低下させ、その剥離容易性を利用した立体構造の転写形成技術を確立し、中空構造を有する機械的デバイスの創出へとつなげる。
実施最終年度となる2021年度には、初年度と次年度を経て確立した付着力スイッチング効果を用いた印刷技術の開発に主眼を置いた。150mm四方の寸法の光触媒基板の全域に転写前のプレ構造を形成し、それを転写先の基板に対して立体的に転写する手法の確立に取り組み、樹脂レジスト、銀ペースト、銅ペーストなどの複数の材料に適用するに至った。片持ち梁(カンチレバー)や両持ち梁(ダイヤフラム)などの機械構造を、転写によってアディティブに作製することの実現に至った。上記プロセスを確立する上で、短時間で付着力スイッチングを行う高スループット化が重要であった。本研究開始時には1時間程度の紫外線照射が必要であったが、光触媒とプレ構造の界面にフッ素系の離型剤を形成することが高スループット化に有効であり、最短で5分までの時間短縮に成功しており、実用性の面でも大幅な改善が得られた。本研究開始時のプロセス面での目標は全て達成されたと評価できる。光触媒による界面破壊のメカニズム解明については、ラジカルが主に高分子鎖内の二重結合にアタックしていることが、材料のスクリーニングの中で示されたが、ポリスチレンやポリアニリンなどの環状化合物を高分子鎖中に有する材料同士の比較においては未だ不明瞭な点も多い。成膜された時の平坦性も関わることが示唆されており、明確なモデル形成にはさらなる研究が必要であると考えられる。
上述の研究進捗に基き、学会発表3件、IF付論文1件、特許出願2件の成果を得ており、学術、産業の両面において成果を輩出することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] DATSURYOKU Sensor- A Capacitive-Sensor-Based Belt for Predicting Muscle Tension: Preliminary Results2021

    • 著者名/発表者名
      Murai Akihiko、Kanazawa Shusuke、Ayusawa Ko、Washino Sohei、Yoshida Manabu、Mochimaru Masaaki
    • 雑誌名

      Sensors

      巻: 21 ページ: 6669~6669

    • DOI

      10.3390/s21196669

    • オープンアクセス
  • [学会発表] Novel 3D Forming Method to Shape Electrical Circuits by Post-process without Corruption2021

    • 著者名/発表者名
      金澤周介、植村 聖、牛島洋史
    • 学会等名
      The International Conference on Flexible and Printed Electronics 2021
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 印刷技術の切り紙およびシワ構造ストレッチャブル電子デバイスへの応用2021

    • 著者名/発表者名
      武居 淳、栗原一徳、日下靖之、金澤周介、吉田 学
    • 学会等名
      日本機械学会 情報・知能・精密機器部門(IIP)講演会
  • [学会発表] 電子回路を簡易に立体成形する技術-部品実装された回路を壊さずに立体化-2021

    • 著者名/発表者名
      金澤周介
    • 学会等名
      日本MID協会定期講演会
    • 招待講演
  • [産業財産権] 曲げセンサ及び曲げセンサの製造方法2021

    • 発明者名
      金澤周介、植村 聖
    • 権利者名
      国立研究開発法人産業技術総合研究所
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2021-167265
  • [産業財産権] 圧力分布センサ2021

    • 発明者名
      金澤周介、牛島洋史
    • 権利者名
      国立研究開発法人産業技術総合研究所
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2021-171427

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公開日: 2022-12-28  

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