酸素(O),硫黄(S),塩素(Cl),臭素(Br)の各原子を紫外2光子励起し真空紫外発光により高感度検出する方法の新規開発に成功した。酸素原子と硫黄原子については,2光子励起準位のHeとN2による総括消光速度定数および状態選択的消光速度定数を決定した。塩素原子と臭素原子については,それぞれ25本の許容遷移について検出を試み,塩素原子は18本,臭素原子は20本の検出に成功した。検出できなかった遷移のうち4本は2つの原子に共通であり,すべて4重項状態であることから,スピン-軌道相互作用が大きいハロゲン原子でも完全にはスピン禁制が破れていないことを明らかにした。
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