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2021 年度 研究成果報告書

衝突液滴による高次誘導ラマン散乱増強を利用した溶液界面ダイナミクスの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K05391
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分32010:基礎物理化学関連
研究機関学習院大学

研究代表者

河野 淳也  学習院大学, 理学部, 教授 (90557753)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード衝突液滴 / 高次誘導ラマン散乱
研究成果の概要

液滴は高いQ値を持つ光キャビティとして働く。本研究では,単一液滴および衝突液滴にパルスレーザー光を照射し,液滴内で共振増強するラマン散乱光を観測した。このとき,液滴内ではラマン散乱光を励起光とするラマン散乱(高次誘導ラマン散乱)がおこる。液滴での高次誘導ラマン散乱光の生成,および衝突液滴によるさらなる増強の機構を明らかにするため,高次誘導ラマン散乱の生成時間波形を観測した。その結果,単一液滴では液滴内の光伝播過程で誘導ラマン散乱光が増強していくが,衝突液滴では高次光ほどラマン散乱光発生時間が短くなる傾向があることがわかった。これは,衝突液滴の形状のもつ非常に強い光増強効果に由来している。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の目標は,溶液混合反応の初期過程を明らかにすることである。そのため,液滴衝突界面の分光研究法を開発し,精密化した。液滴の衝突部分は,高いQ値を持つ光キャビティとなる。本研究では,衝突液滴界面へのレーザー光照射により生成する高次誘導ラマン散乱光の生成機構を,スペクトルと時間波形の同時観測から調べた。その結果,衝突液滴の形状は,時間波形からも非常に強い光増強効果を示すことが明らかとなった。本研究により,液滴混合反応の全貌を初期過程から明らかにする手法が開発できた。液滴衝突反応は大気エアロゾル,燃料燃焼反応などで重要な役割を果たしており,これらの反応の基礎過程の理解への貢献が期待できる。

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公開日: 2023-01-30  

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