ジアリールエテン超分子構造体は光に応答して変形を示すが、通常数マイクロメートルサイズで水中に分散しており、アクチュエーターとして機能させるのは難しい。枯渇力はこのようなコロイドサイズの物体を凝集させることが可能であることが知られている。本研究ではジアリールエテン超分子構造体の変形性と異方性を保ったまま、枯渇力でサブミリメートルサイズにまで相似拡大させることに成功した。通常はナノ構造が異方的であっても表面張力によって丸まりるが、枯渇力による異方的凝集を利用することでこの問題を解決できた。このとき変形性を保っていたことから、枯渇剤である水溶性高分子の添加は会合には影響を与えないことも確認された。
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