研究課題/領域番号 |
19K05453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
寺口 昌宏 新潟大学, 自然科学系, 助教 (30334650)
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研究分担者 |
青木 俊樹 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80212372)
金子 隆司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90272856)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 円偏光 / らせん選択重合 / らせん巻き方向選択分解 / 環化芳香族化分解 / 光学分割 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、らせん選択重合および円偏光によるらせん巻き方向選択的分解反応を利用して、不斉源として光学活性な化合物を使わずに光学活性な化合物を生み出す手法について検討した。 不斉源なしの条件下、光学活性な片巻きらせんポリマーが生成(自発性HSSP)する要因として、モノマーの集合(結晶)状態が不斉となる可能性があることを示した。また、キラルなアルコールのラセミ混合物から合成したモノマーから、エナンチオ選択的らせん選択重合および円偏光照射によるらせん巻き方向選択的分解反応を連続的に組み合わせることにより、高い光学収率で光学活性なアルコールを分離し、光学活性化合物を使用しない絶対光学分割に成功した。
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自由記述の分野 |
機能性高分子合成
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人体を構成する主物質であるタンパク質はアミノ酸からなる。アミノ酸など自然界に存在する分子の多くは右手、左手の関係に相当する鏡像異性体(エナンチオマー)が存在しうるにも関わらず、自然界にはいずれか一方が独占的に存在している。近年、小惑星探査により地球外の天体にアミノ酸の一方のエナンチオマーの存在が確認され、どのようにして一方のエナンチオマーへと偏りが生じたのかについてますます関心が持たれている。 本研究は自然界のキラリティーの偏りに至る過程に光(円偏光)が関与するモデルとして学術的意義があるだけでなく、光を不斉源とする光学分割法も新たに提案し、社会的・実用的な意義を有する。
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