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2023 年度 実績報告書

連続Henry反応を用いる三環性アルカロイド誘導体の網羅的合成と抗がん剤への展開

研究課題

研究課題/領域番号 19K05486
研究機関女子栄養大学

研究代表者

赤井 昭二  女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (00322537)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードパンクラチスタチン / ニトロアルドール / Henry反応 / アナログ / 抗腫瘍活性
研究実績の概要

令和4年度に引き続き、研究代表者が独自に開発したPST合成法を基軸に、A環アナログと2位ヒドロキシ基アナログの合成を継続した。
[2位ヒドロキシ基アナログ] 2-OMe-PSTと2-epi-PSTは、ともにPSTの抗腫瘍活性の1/10程度に低下したことから、2位を水素受容能の高いフッ素原子に置き換えた2-F-PSTと、2位をデオキシ化して水酸基を除去した2-デオキシ-PSTの合成を精力的に検討した。2-epi-PSTの合成経路を活用し、イソプロピリデン-グルコフラノースからニトロオレフィン体を経由して、一段階目のHenry反応で芳香環(A環)を導入後、二段階目のHenry反応でニトロシクリトール(C環)を構築した。次いで2位のみを選択的に遊離した2-OH-6-C-アリールニトロシクリトールを効率的に得た後、脱離基を導入して、デオキシ化ならびにフッ素化を試みた。しかし、汎用性の高いトリフルオロメタンスルホニル基では、デオキシ化、フッ素化ともにβ-脱離反応が抑制できず目的物がほとんど得られなかった。脱離基をキサンテート基へ変えることで、デオキシ化が収率良く行え、その後の工程を経て2-デオキシ-PSTの合成を完了した。一方、フッ素化については種々検討したが目的化合物が得られなかったため、工程初期にフッ素化イソプロピリデン-グルコフラノースを経由する合成経路へ変更した。現在、二段階目のHenry反応(ニトロシクリトール(C環)の構築)の最適化を検討しているが、残る工程進めることで2-F-PSTの合成が達成できると考えている。
[A環縮小・拡大アナログ] A環が縮小された5-6-6員環誘導体の収率の改善と立体選択性の向上について、種々検討を進めているが、選択性の向上を達成できていない。塩基の種類や反応溶媒、温度条件について、さらに精査していく。

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公開日: 2024-12-25  

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