近赤外領域に吸収を持つ化合物において,その光吸収効率を飛躍的に向上させることができれば,エネルギー変換素子,光触媒,光センシング技術を用いたバイオセンサーやバイオイメージング分野,医療等へ貢献できる.しかしながら近赤外に強い吸収をもつ化合物は限られており,近赤外の有効利用に関する研究領域はまだまだ未開拓である.そのため,新規化合物合成はさることながら,近赤外光を効率よく吸収し,周囲に増強電場を発生し,その電場エネルギーを機能性分子の光吸収に利用する「異種物質の複合」に関する研究が注目を集めている.本研究では、近赤外領域に強い吸収をもつ1辺が100ナノメートル以下の銀ナノプレートに着目した.本研究では,溶液中における銀ナノプレートの選択的合成手法の検討、スライドガラスや透明電極上への銀ナノプレートの選択的界面固定、基板上に構築した銀ナノプレート配列体と機能性錯体との複合ナノ界面形成を行い,光機能に関する評価を行った.
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