研究課題
基盤研究(C)
キラルな金ナノ粒子を合成し、熱レンズCD法を用いることでそのCD特性を評価することに成功した。また、そのCD信号はキラルな分子(アミノ酸)の共存下で変化し、キラル検出能があることを確認した。さらに、スペクトル干渉を利用して楕円率を検出する、新規光学活性測定装置を開発し、可視および近紫外の波長領域(350-800nm)でのCD測定および旋光度測定(精度数ミリ度)を時間1秒で実現することに成功した。
分光分析化学
生体分子などを評価する上で必要な不可欠な測定法となっている、円二色性測定装置を新しい原理に基づいて、現有装置の性能を上回る高速化を実現できた。これは、時々刻々と変化する生体内の化学反応を計測する上で有効であり、新たな分析技術として発展していくことが期待される。また、キラルな金ナノ粒子がキラル分子の検出能を示したことは、金ナノ粒子の電場増強効果や非線形光学特性と合わせた微小領域でのキラル検出に高い効果を発揮すると期待される。