電極触媒の吸着酸素種の評価は難しく、一般に大型放射光施設での計測が必要である。通常の実験室での測定装置で評価できるようになれば、新規触媒を開発した際に速やかにその影響を評価でき、より高性能触媒の開発を加速化できると考えられる。本研究の成果は、広く普及している電気化学測定装置での測定が可能な電気化学交流インピーダンス法を回転電極法と組み合わせることで、電極表面での酸素種の振舞を捉えるための基礎的知見を得たことである。モデル修飾電極の結果から、電解質濃度を下げても反応基質の侵入深さが変わらず、強酸性や強アルカリ性電解質より中性電解質で表面修飾触媒が活性を示す可能性が示唆された。
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