研究成果の概要 |
複数のジスルフィドS-S結合を有する同族タンパク質、卵白リゾチームHELと牛αラクトアルブミンaLAの分解特性を、水素ラジカルを攻撃試薬としたアミノ酸配列解析および構造特異性の観点から比較検討した。水素ラジカルとDTTの組合せは主鎖N-C結合とS-S結合の同時分解を可能にし80残基まで迅速な配列決定を達成した。さらにTFAの添加はaLAを残基特異的(Asp, Ser/Thr, Gln, Gly)に加水分解したのに対し、HELは分解せず強い酸耐性を示した。HELとαLAの酸に対する耐性の違いは、HELが塩基性であるのに対しαLAは酸性であることに帰することができその反応機構を提出した。
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