本研究は疾病の早期発見を目指し、従来半導体微細加工に利用されてきたプラズマ重合法をバイオテクノロジーの分野に活用しようとするものである。今回の科研費助成事業により、近年抗体に代わる安定な核酸分子認識素子として注目されているアプタマーを用い、ナノ積層構造を作製するための最適条件を決定したことで、目的物質の検出シグナルを増強させることに成功できた。このため、本技術が医療分野に貢献できる可能性を示すことができた。またプラズマ重合法はドライプロセスによる一括加工が可能で大量生産に適した技術であるため、将来の事業化という観点からも極めて優れたポテンシャルを有しており、大変意義深い。
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