• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

超分子構造の分子間配座解析に資する固体NMR解析法開発とその適用

研究課題

研究課題/領域番号 19K05552
研究機関分子科学研究所

研究代表者

西村 勝之  分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 准教授 (00334631)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードアミロイド / 分子間配座 / 解析法 / 構造解析 / 固体NMR
研究実績の概要

本研究は、超分子構造の分子間配座解析に資する固体NMR測定法開発を主な目的として、特にその代表的な対象であるアミロイド線維などの解析に適用して、その有効性を検証する。当該試料の代表として、アミロイドβ(Aβ)(1-40)に関して、同タンパク質の脂質膜上で生じるアミロイドオリゴマーの分子構造を、固体NMRを用いて解析すると共に、分子間配座を決定することにより、脂質膜上での同アミロイド線維形成分子機構の解明を目的としている。また、特に分子間配座を正確に決定するための有効な固体NMR解析法等を開発することを目的としている。
本年度は以下のようなAβ(1-40)オリゴマー試料を調製し、分子構造および分子間配座解析を試みた。
神経細胞のモデル細胞膜として、糖鎖脂質GMおよびDMPCからなるsmall unilamella vesicle(SUV)を調製し、13Cおよび15N全同位体標識Aβ(1-40)溶液を添加して、超遠心により遠心沈降させたプロテオリポソームを調製し、直ちに凍結乾燥することにより、同脂質膜上で形成されたAβ(1-40)オリゴマーを捕捉した。また、Aβ(1-40)を安定同位体全標識試料70%と非標識試料を30%混合した試料で同様に試料調製を行い、固体NMR測定を行った。
400msを上限とする複数の混合時間で13C-dipolar assisted rotational resonance(DARR)測定を行い、得られたスペクトルの相関ピークを比較し、分子間、および分子内長距離相関信号を区別した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

100%安定同位体全標識試料、および安定同位体全標識試料70%と非標識試料を30%混合した試料で調製したAβ(1-40)/GM1/DMPCプロテオリポソームの13C磁気双極子相互作用に基づく二次元相関スペクトルの解析から、分子内および分子間相関信号の分離に成功した。

今後の研究の推進方策

研究は順調に進展しており、このまま予定に沿って方法開発および当該試料の解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ガングリオシド膜上におけるアミロイドβの固体NMR解析2019

    • 著者名/発表者名
      矢木真穂、西村勝之、加藤晃一
    • 学会等名
      第58回NMR討論会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi