研究課題
基盤研究(C)
有機ー無機ハイブリッド材料であるポリへドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(POSS)を含有する新規立体規則性高分子(PMAPOSS)の合成を行った。PMAPOSSに対して少量のキラル分子を添加することで、一方方向に巻き方向が制御されたらせん構造が形成されること、さらにこの試料を焼成することでらせんが保持されたキラルシリカが得られることを見出した。本研究を通じて、POSSを利用したキラルシリカの新規調製法を確立した。得られた知見は、医薬品の分野において応用展開されると期待される。
高分子構造解析、高分子合成、高分子物性
本研究課題は、これまでに煩雑なプロセスを必要とされてきたキラルシリカの簡便な調製法、さらに本手法で調製したキラルシリカは従来材料を遥かに凌駕する微細らせん空孔を有することを明確に示したものであり、学術的には極めてインパクトが大きい。また、本研究より得られるキラルシリカは、医薬品開発の要となる光学分離の機関材料として機能することが十分に期待され、研究より得られる社会的な意義は極めて大きい。