耐熱・難燃性を備えたパラ系アラミド繊維を原料に柔軟なナノ多孔体であるエアロゲル繊維の調製に成功した。この過程でエアロゲル化に可能な高分子構造として、剛直で直線性が高く、分子間相互作用が強いものが適するが、高品質なエアロゲルを得るには分子間相互作用を調整する必要があること見出した。エアロゲル繊維は、空隙率90%を超え直径20 nm程度のピラーと10 nm程度細孔からなり、3 cN/dtexと衣料用ポリエステル繊維に迫る強度を示した。120℃のホットプレート上で繊維を1層(1本の繊維を重ならないように並べて面を形成:厚み約100μm)介すると氷の融解を抑えられるなど、高い断熱性も有した。
|