エラストマーは生物の皮膚のように優れた柔軟性や弾力を有する。もし、人工物であるエラストマーに生物の皮膚の様な自己修復性を付与できれば、エラストマーはそのパフォーマンスを長期間維持し、製品の長寿命化だけでなく、美しい外観の維持、安心・安全の担保、省資源・省エネなどにも大きく貢献できるに違いない。一方で、現状では、室温ですばやく自己修復するエラストマーは力学的に弱いという問題がある。本研究では、この問題を克服すべく、自己修復性のイオン性エラストマーについて、分子構造と自己修復性などのパフォーマンスの関係を詳細に調査し、より良い自己修復性エラストマーの設計のための有用な情報を得た。
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