ポリイオンコンプレックススキン層がキトサンフィルム表面に誘起するリンクルの形態とサイズを制御する方法論の確立を目的に、様々なアニオン性高分子を用いて得られるフィルムの形態とサイズについて研究を行った。アニオン性高分子の種類により生成するスキン層の硬さが異なり、スキン層の硬さが上がるにつれてリンクルサイズも大きくなることが明らかになった。つまり、適切なアニオン性高分子の選択によるスキン層の硬さの制御が重要であることが分かった。水中で二重らせん構造を形成するκ-及びι-カラギーナンを用いると、それぞれ、階層的なリンクル及びバンプスが生成することを見出し、そのメカニズムの解明にも成功した。
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