バイオマスであるフェルラ酸を原料として用い、重合相変化法により表面に凹凸のある球状微粒子を調製することができた。この調製プロセスでは、モノマーと溶媒に熱をかけるだけという極めて簡便な手法ではあるものの、フェルラ酸に含まれる二重結合が鍵となり、反応系中においてオリゴマー結晶や架橋体が生成することで形態が形成されたことが分かった。球状微粒子の直径は重合条件により数マイクロメートルから10マイクロメートル程度まで変化させることができ、また、球状微粒子の表面に形成されている凹凸のサイズや数も変化させることができた。このディンプル型球状微粒子はバイオベースポリマーでありながら高耐熱性を示した。
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