本研究計画では、ポリメチルフェニルシランとメタクリルモノマーとの共重合体の合成に関する研究開発を行った。単一分子の電気伝導の測定ではπ共役系分子において、数10%のMR比を持つことが実験的に確認されている。ケイ素原子が直鎖状に連結して形成されたポリシランはπ共役系分子同様に主鎖内に非局在化した電子が存在する。 本計画ではTMR素子に応用できる化学構造を持つポリシラン‐メタクリル共重合体の合成し、この材料のTMR素子への応用の可能性を検討することを目的とした。その合成法としては、我々が開発した方法である、ポリシラン自体を光重合開始剤に用いてポリシラン‐メタクリル共重合体を合成する方法を用いた。
|