太陽光を利用して水から水素を取り出す技術開発は「持続可能かつ環境調和型社会の構築」と「温室効果ガス(CO2)を排出しないクリーンエネルギーの創出」へと導き、近未来の水素エネルギー社会の到来を可能にする。この水素製造技術が水分解光触媒による人工光合成である。そこで本研究では、水素製造の性能に直結する水分解光触媒粒子の材料設計に取り組んだ。対象は、ペロブスカイト型構造を有するチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)である。本研究では、ボトムアップ型アプローチが可能な水熱法を用いてSrTiO3ナノキューブ化に取り組み、分散性が良好で粒径が50nm以下のSrTiO3ナノクリスタルを創り出した。
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