研究成果の学術的意義や社会的意義 |
E型肝炎は地球規模の感染症であり、WHOによると年間2,000万人の感染者と330万人の急性患者が発生し、およそ44,000人の死亡者数が推定されている。わが国でも患者報告数が急増しており、2019年は過去最高(493件)を記録。現在は、その他のA・B・C型ウイルス性肝炎と比較しても、最大の届出数を占めるようになっている。このように世界的に早急な対策が求められているが、E型肝炎ウイルスの効率的な培養が難しいため、感染や増殖メカニズムにも不明な点が多い。そこで我々は、これまでの合成ペプチドを用いたワクチン・検査キット・感染メカニズムの研究方法を生かして、化学的な視点から研究を実施した。
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