高分子ナノコンポジット研究を基盤として生体組織工学に向けた「生体コンポジット」という新しい研究領域をつくることに挑戦した。軟骨の再生は重要かつ緊急の課題であり、臨床的にもその必要性は極めて高いために、in vitro培養による軟骨組織形成の研究が注目されている。NRLの薬理的用途としての可能性は高いものの,NRLナノ粒子の細胞毒性に関しては十分に理解されてこなかった。そこで申請者はNRL粒子表面のタンパク質にhMSCの増殖や軟骨細胞への分化に効果があることを、マーカー遺伝子解析によって見いだした。さまざまな細胞機能を調節できる新規生物活性物質としてのNRLナノ粒子の開発に成功した。
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