本研究は「研究代表者によって深海熱水活動域から分離培養した2種の水素酸化硫酸還元菌(SRB)の電子伝達の多様性と誘導する仕組みを明らかにし、培養可能なメタン生成アーキアと新規共生系を創出することで、嫌気的メタン酸化と異種細胞間電子伝達のシステムを解明すること」を最終目標として実施した。期間中は研究開始当初の2種に加えて、2種類のSRBを単離した。合計4種のSRBの特性解析を行った結果、環境の変化に応じて2種類のエネルギー獲得経路を使い分けることで環境適応すること、さらに電気によるエネルギー獲得のポテンシャルをもつSRBは他微生物と細胞間共生という戦略をとることが示唆された。
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