本研究は、安価な遺伝子誘導プロモーターの開発を目的として、酸による誘導システムを構築することを目的としている.既知の酸誘導プロモーターを解析したところ、gadEプロモーターを改変することによって、約200bpの酸誘導制御領域を構築できた.しかし、このプロモーターの発現量が少なかったため、基本転写領域を強めたところ、発現量は上昇したが、酸誘導性が弱まってしまった.そこで、強めた基本転写制御領域をわずかに弱めたところ、良好な誘導性を見いだせた.更にこのプロモーターを利用してタンパク質過剰発現を行ったが、菌体に酸誘導性の活性を見いだせたものの、明瞭なタンパク質過剰発現には至らなかった.
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