われわれは3-ヒドロキシピリジニウム(3HP)構造をもつ糖化タンパク質(AGE)が受容体RAGEに結合することを見出すとともに、3HP構造を含むコラーゲン架橋ピリジノリンがRAGEの内在性リガンドとして機能しうることを明らかにしている。本研究ではRAGEの病理学的役割をさらに明確なものとするため、3HP構造をもつ新奇AGEの構造・特性の解明を目指した。その結果、ラクトアルデヒドから形成されるリジン修飾構造として新奇AGEがRAGEを介した細胞毒性を発揮することを明らかにした。さらにピリジノリンが破骨細胞分化を抑制することを見出し、RAGEの新たな生理学的役割を示唆する成果を得た。
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