抗菌環状ペプチドhypeptinの作用機序解明に用いる化合物供給を目的として、hypeptinの全合成研究を行った。 hypeptinのペプチド鎖伸長と環化反応の条件を検討するため、βヒドロキシ基を含まないアミノ酸で構成される構造単純化類縁体を合成した。次に、hypeptinの全合成に用いるβヒドロキシアミノ酸を立体選択的に合成した。合成したβヒドロキシアミノ酸を含む8つのアミノ酸を固相法により伸長し、得られた鎖状ペプチドを液相で環化させた後に、側鎖保護基の除去を試みたが、βヒドロキシ基の保護に用いたベンジル基の除去が困難であることが判明した。
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