髄膜炎や淋病のを引き起こすナイセリア属細菌が産生する複合糖脂質(LOS)の構造普遍領域(コア糖鎖)を標的として,化学的手法により隣接位で連続分岐した高炭素糖で構成されるオリゴ糖の立体選択的合成方法を確立し髄膜炎菌LOSのコア七糖の合成を達成した.この方法論を用いてコア糖鎖ライブラリー,およびヘモフィルス属LPSの部分コア糖鎖ライブラリーを作成した.さらに合成糖鎖と磁気粒子のコンジュゲート,脂質とのコンジュゲートを作成し,バイオプローブの合成方法を確立した.このうち合成糖鎖で修飾した糖鎖磁気粒子を用いて,市販のヒト抗体IgG, IgMに糖鎖ヒト抗体が存在することを明らかにした.
|