放線菌は抗生物質など医薬品の生産微生物として利用されてきたが、主要な放線菌属からは新規化合物を得ることが困難な状況にある。本研究では二次代謝遺伝子の分布が属により異なると予測し、化合物報告がない放線菌属を調査した。その結果、複数の希少放線菌属(Catellatospora,Krasilnikovia,Pseudosporangium,Allokutzneria)から初めて新規化合物を見出すことに成功した。これにより、化合物報告のない放線菌属がこれまで研究されてきた放線菌属と同等の二次代謝能をもつことが明らかとなり、未研究属が新規化合物探索のための新たな分類群となることを示された。
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