• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

生命機能の観測に有望な化合物のPETプローブ開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K05859
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

喜田 達也  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (70641968)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードPETプローブ / ケミカルバイオロジー
研究実績の概要

本研究の目的は、PETイメージング技術を活用して生命現象の観測するPETプローブの開発を行うことを目的とした。PETイメージングとは放射能を含む薬剤(PETプローブ)を体内に取り込ませ、放出されるRIを特殊なカメラでとらえて画像化することで生体内の挙動をイメージングする核医学の検査法である。このPETイメージング技術を十分に活用するためには有用なPETプローブの開発が重要である。本研究においては生命現象を観測するために有望な化合物として、fatostatin, chromeceptin, JI051, JI130を選択し、これらのPETプローブ化を推進させてきた。令和元年度においては、まずSREBP(sterol regulatory element-binding protein)を阻害する世界初の合成化合物として報告されているFatostatinのPETプローブ化に取り組んだ。Fatostatin に関しては、計画通りに標品および標識前駆体を合成することができたため、放射性条件下において11C-標識化に取り組んだ。その結果、目的とするPETプローブである[11C]fatostatinを分取することができた。chromeceptin, JI051に関しては、標識前駆体の合成計画および11C-標識計画を策定して標識前駆体合成を進めているところであり、着実に合成が進んでいる。chromeceptin, JI051の標品の合成は完了することができている。JI130に関してはJI051の研究進捗状況を参考にしながら進めていく計画である。いずれの化合物に関してもPET放射性条件下での実験を滞りなく進められるように環境を整えている段階であり、準備が着実に整いつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね計画通りに研究は進展している。fatostatinに関しては、PETプローブ化に成功することができている。ChromeceptinおよびJI051のPETプローブ化に関しては、必要となる標品および標識前駆体の合成も進めているところであり、PET放射性条件下での実験に展開する準備が着実に整いつつある。

今後の研究の推進方策

目的とする化合物のPETプローブ化に関して、おおむね順調に進展しているため、計画に変更はない。Fatostatin に関しては、小動物PETイメージング実験への展開も想定して収量および化学純度の向上を目指して、反応条件および分離精製条件の最適化を進めていく計画である。

次年度使用額が生じた理由

本研究はPETプローブ合成を行うため、機器使用料(サイクロトロン使用料)が必要となることを想定して計画していた。しかしながら、所属する研究施設において機器使用料(サイクロトロン使用料)の徴収が本年度においては見合されたため支出が大きく抑えられた。次年度においては再び機器使用料(サイクロトロン使用料)が必要となることを想定している。また、必要となる前駆体合成や標品合成のおいて試薬、ガラス器具等が必要となる。

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi