本研究は、ダイコンを茹でることで、生ダイコン中には存在していなかった、大腸がん抑制が期待される成分が生成されることを明らかにしたものである。野菜の摂取の重要性は広く認識されているが、加熱処理により栄養成分が減少してしまう側面が強調されてしまい、加熱処理の有用性については嵩の減少、食感や消化性の向上を除いてはあまり認識されていない。今回、重量野菜として敬遠されがちなダイコンを加熱することで新たな機能性を見出したことで、ダイコンを再評価することができるとともに、栃木県の伝統食品であるしもつかれに新たな価値を付与し食文化維持にも貢献できるものと考えれらる。
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