| 研究課題/領域番号 |
19K05915
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| 研究機関 | 十文字学園女子大学 |
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研究代表者 |
有田 安那 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 助手 (20518104)
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| 研究分担者 |
佐々木 菜穂 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (10571466)
山崎 優子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 講師 (70518117)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 亜鉛 / cyclic feeding |
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| 研究実績の概要 |
微量栄養素の生理機能とその機構の解明には、当該栄養素欠乏からの早期の回復過程を時系列的に解析する動物実験が効果的である。しかし、亜鉛に関する適用例は少ない。その理由として、亜鉛欠乏ラットに特有な3～4日周期の摂食量の増減(cyclic feeding, CF）とその位相のずれが、群としての解析を妨げている可能性が推定される。そこで、当研究グループは、亜鉛欠乏ラットのCFを同期し、亜鉛欠乏からの回復過程を解析するモデルを考案した。本研究では、亜鉛の作用機序の一端を明らかにすることを目的とし、CFを同期した亜鉛欠乏回復モデルに基づき「糖質・脂質代謝」におよぼす亜鉛の作用を時系列的かつ網羅的に解析した。
2019年度は、代謝の中心臓器である肝臓における亜鉛投与後の遺伝子発現を時系列的かつ網羅的に解析した。動物実験では、Wistar系雄性ラットを次の2条件で飼育した。①亜鉛欠乏群：亜鉛欠乏食を自由摂食。②Pair-fed群：亜鉛添加食を亜鉛欠乏群の摂食量（g）に制限して給餌。亜鉛欠乏群には適切なタイミングで食事制限を導入し、CFを同期させた。3週間の飼育後、亜鉛欠乏群を3群に分け（n=11）、解剖前3、24時間前に硫酸亜鉛溶液を腹腔内投与した(1 mg Zn/kg体重)。亜鉛無投与群には生理食塩水を投与した。Pair-fed群（n=9）は、整合性を検証する際の比較対照とした。解剖後、血清、肝臓等の臓器を採取し、用事まで-80℃で保管した。肝臓からtotal RNAを抽出後、DNAマイクロアレイに供した。DNAマイクロアレイの結果については、現在解析中である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は、当該年度中にDNAマイクロアレイの結果の分析を終え、亜鉛投与の影響が認められた遺伝子について、リアルタイムRT-PCRによる遺伝子発現の確認や、タンパク質発現量の解析、酵素活性の測定などの確認実験を進める予定であった。しかし、DNAマイクロアレイの詳細な解析に時間を要したため、年度内の確認実験への着手に至らなかった。来年度は、上記の確認実験を中心として研究を進める予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
2020年度以降は、2019年度に実施したDNAマイクロアレイの解析結果から、亜鉛投与の影響が認められた遺伝子について、リアルタイムRT-PCRでの発現量の確認、タンパク質発現量の解析や酵素活性の測定を行い、DNAマイクロアレイの結果の整合性の確認を進める予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定では、2019年度に実施したDNAマイクロアレイの結果の解析結果を踏まえて亜鉛投与の影響が認められた遺伝子について、整合性を確認するための実験を進める予定であった。しかし、DNAマイクロアレイの測定結果の解析が予想以上に時間を要し、確認実験への着手に至らなかったために、次年度使用額が生じた。2020年度は、DNAマイクロアレイの解析結果より亜鉛投与に応答した遺伝子について、遺伝子発現、タンパク質発現、酵素活性の測定を通して、DNAマイクロアレイの結果の整合性を検討する予定である。
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