腸内細菌叢と代謝物を組み合わせて性差の違いを評価した解析はほとんど報告されていないため、本研究ではマウス、及び、ヒト検体を用いて腸内細菌叢と代謝物の性差に解析を行った。その結果、ヒト試験において動脈硬化のリスクとなるトリメチルアミンの産生が男女差で異なること、また産生にかかる腸内細菌との関係が男女間で異なることを発見した。また、マウス試験においては胆汁酸産生に男女間で差があることを発見した。興味深いことに、ヒト試験とマウス試験の結果両方で、オスで代謝物と腸内細菌の関連性が強く出ている結果であった。さらなる解析は必要であるが、腸内細菌叢と代謝物との関連性が男女間で異なる可能性も考えられた。
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