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2021 年度 実施状況報告書

慢性的なマグネシウム欠乏による突然死は脚気衝心に関連するのか?低栄養からの検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K05933
研究機関順天堂大学

研究代表者

渡邉 マキノ  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00255655)

研究分担者 家崎 貴文  順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (10348956)
中村 京子  順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90578858)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード低栄養 / 脚気衝心 / マグネシウム欠乏 / ビタミンB1欠乏 / 心不全
研究実績の概要

本邦において人口構成や社会情勢の変化に起因した様々な問題が提起されているが、その中に高齢者や所得貧困層における低栄養があり、これらは日本のみならず先進各国でも問題視されている。本研究では低栄養によってもたらされる病態、特に心不全(心臓突然死)に着目した。低栄養によってもたらされる心不全としてビタミンB1欠乏症である脚気衝心がある。近年では所得貧困層の重症脚気による死亡例も報告されており、本研究で得られる知見は国民の栄養状態の改善や低栄養による心不全発症の啓蒙活動に役立つだけでなく、入院患者等の栄養管理や救命救急の現場における対応の指針の基礎データになることが期待される。
当該年度の計画では、①脚気衝心モデルラットの作製とその心機能の解析、②Mg欠乏ラットへのビタミンB1補充効果を検討することを予定していた。しかしながら前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言等の発出により、学事のカリキュラム変更やその対応に多くの時間を割かねばならない状況であった。その中においては、前年度に行っていた新施設での実験データ検証が終了し、旧施設での実験データに齟齬がないことが確認され、慢性Mg欠乏による心機能低下はミトコンドリアの可逆的な障害によるもので、Mg補充は心機能の回復に有効であることを論文として発表した。
今後は早急に、ビタミンB1欠乏モデルの飼育条件・実験条件を確定し、実験を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

前年度に引き続き、新型コロナ感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言等の発出により学事のカリキュラム変更とその対応に大部分の時間を割かなければならない状況であったため、予定通りには進行していない。

今後の研究の推進方策

過去のデータや予備実験のデータとの齟齬がないことが確認できたので、今後は計画通りにモデル動物を作製し、心機能の解析、血液検査値の評価を進めていく予定である。研究の方向性としては大きな変更を行う必要はないと考えている。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症拡大に伴う緊急事態宣言等の発出により、学事のカリキュラム変更とその後の対応で研究に割く時間をほとんど確保することができなかったため、飼料、動物代、外注に出す予定であった血液検査代等の支出が予定よりも少なかった。今後は計画通りにビタミンB1欠乏食等の飼料の調製、モデル動物を作製し、実験を進める予定であり、それに伴い経費も支出する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Chronic magnesium deficiency causes reversible mitochondrial permeability transition pore opening and impairs hypoxia tolerance in the rat heart2022

    • 著者名/発表者名
      Watanabe Makino、Nakamura Kyoko、Kato Megumi、Okada Takao、Iesaki Takafumi
    • 雑誌名

      Journal of Pharmacological Sciences

      巻: 148 ページ: 238~247

    • DOI

      10.1016/j.jphs.2021.12.002

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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