• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

慢性的なマグネシウム欠乏による突然死は脚気衝心に関連するのか?低栄養からの検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K05933
研究機関順天堂大学

研究代表者

渡邉 マキノ  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00255655)

研究分担者 家崎 貴文  順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (10348956)
中村 京子  順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90578858)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード低栄養 / 脚気衝心 / マグネシウム欠乏 / ビタミンB1欠乏 / 心不全
研究実績の概要

本邦において人口構成や社会情勢の変化に起因した様々な問題が提起されているが、その中に高齢者や所得貧困層における低栄養があり、これらは日本のみならず先進各国でも問題視されている。本研究では低栄養によってもたらされる病態、特に心不全(心臓突然死)に着目した。
低栄養によってもたらされる心不全としてビタミンB1欠乏症である脚気衝心がある。近年では所得貧困層の重症脚気による死亡例も報告されており、本研究で得られる知見は国民の栄養状態の改善や低栄養による心不全発症の啓蒙活動に役立つだけでなく、入院患者等の栄養管理や救命救急の現場における対応の指針の基礎データとなること期待される。
当該年度の計画では、①Mg欠乏ラットへのビタミンB1補充効果の検討、②脚気衝心モデルラットの作成をその心機能の解析を予定していた。しかしながら学事のカリキュラム変更や行事の対応に多くの時間を割かなければならない状況であったこと、新年度からの所属異動に伴う準備等があり研究を推進できない状況であった。さらに飼育飼料の作製を依頼していた業者が飼料販売から撤退したため、これまでと同じ欠乏食飼料の供給が不可能となり、類似の欠乏食飼料の作製と分析を開始したところである。
今後は早急に、飼育飼料の組成を確定し、これまでに得てきたデータとの整合性の確認を行い、慢性Mg欠乏ラットの血中ビタミンB1レベルをベースに、ビタミンB1欠乏モデルの作製し、血中ビタミンB1レベルと心機能の関係、および慢性Mg欠乏ラットに対するビタミンB1補充効果を検討する実験を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

所属する大学が日本医学教育評価機構(JACME)による認定評価を受審する過程で、評価準備の分担者として多岐にわたる業務を担当をした。このため、計画していた研究活動の遂行に影響が出た。JACME認定評価に関わる業務は、大学の国際的な基準への適合を確認し、教育の質の維持と向上に寄与する重要なものであるため、研究の遅延について何卒ご理解いただきたい。

今後の研究の推進方策

これまで使用していたMg欠乏食で飼育した慢性Mg欠乏ラットでは、血中ビタミンB1レベルが有意に低下していることが確認できているので、新しく作製するMg欠乏食で飼育したラットの血中Mg、ビタミンB1レベル、心機能を確認する。新飼料でも問題ないことが確認できれば、ビタミンB1欠乏モデルラットの作製、それらの心機能の解析、血液検査値の評価を進めていく予定である。研究の方向性としては大きな変更を行う必要はないと考えている。

次年度使用額が生じた理由

学事の対応で研究に割く時間をほとんど確保することができなかったため、飼料、動物代、外注に出す予定であった血液検査代等の支出が予定よりも少なかった。効率良くデータを取得するためにアンプを増設したため、今後は計画通りに飼料の調製、モデル動物を作製し、実験を進める予定であり、それに伴い経費を支出する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] マグネシウム欠乏による心機能低下は脚気衝心に関連するのか2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉マキノ
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 6 ページ: 38-42

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi