研究課題/領域番号 |
19K05939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 日本女子大学 (2022-2023) 埼玉県産業技術総合センター (2019-2021) |
研究代表者 |
富永 達矢 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (80580539)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 腐敗食品 / 衛生指標 / 微生物 / 細菌 / メタゲノム解析 / イムノクロマト / 試験紙 / 細菌構成叢 |
研究成果の概要 |
腐敗した食品のメタゲノム解析から衛生指標となり得る菌を選抜し、イムノクロマト試験紙を用いた簡易検出法の開発を試みた。腐敗洋菓子の細菌構成叢を調べた結果、Pantoea属、Bacillus属、大腸菌群、乳酸菌などの存在が確認された。これらの細菌に対する抗体を作製し、大腸菌群や乳酸菌を検出するための試験紙を各々構築した。食品を一定温度で培養し、試験紙で陽性反応を得られるまでに要する時間から、食品の腐敗度を可視化した。洋菓子を対象に、大腸菌群による汚染の程度を予測した正答率は87%を示した。また、惣菜を対象にした試験では、乳酸菌による腐敗の検出率は82%に達した。
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自由記述の分野 |
食品微生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、食品工場において、殺菌力の高い洗浄法が普及してきている。この結果、食品製造環境の常在細菌叢が変化し、食品の腐敗状態を示す指標菌が従来のものと変化してきた。本研究では、Pantoea属細菌や乳酸菌などが新しい腐敗指標となり得ることを示した。また、イムノクロマト試験紙を用いたそれら新規指標菌の簡易検出法の開発にも成功した。消費期限/賞味期限の適切な設定が可能になり、フードロス削減にもつながることが期待される。
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