アブラナ炭疽病菌を含む複数の病原菌を認識するデュアルR蛋白質システムは、RPS4とRRS1が協調して病原菌に対する抵抗性を誘導する。この作業仮説ではRRS1がRPS4の制御因子として機能すると推察した。そこで、RRS1のC末端領域に変異を導入して、アブラナ炭疽病菌およびトマト斑葉細菌病菌に対する応答反応を調査した。その結果、C末端領域のアミノ酸置換によって両病原菌に対して感受性となる領域や、過剰に抵抗性が誘導される領域が存在することが明らかとなった。本研究により、RRS1のC末端領域が多様な病原体の認識機構に関わり、病原菌を認識するために重要な役割を担っていることを明らかにした。
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