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2020 年度 実施状況報告書

転移因子を利用した作物の遺伝子改変技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K05966
研究機関東京大学

研究代表者

山内 卓樹  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (50726966)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード転移因子 / 遺伝子改変
研究実績の概要

本研究課題では、ソルガムをモデルとして、ゲノム中に予め存在するトランスポゾンの転移を誘発することで遺伝子の機能を改変し、転移した位置を同定して改変された遺伝子を同定するシステムを確立することを目指す。また、ソルガムの組換え自殖系統(Recombinant inbred line; RIL)を用いてトランスポゾンの転写レベルの系統間差に関するQTL解析を行い、トランスポゾンの活性を制御する遺伝子座を同定することで, 将来の作物育種への応用を実現するための基盤を築くことを目指す。
本年度は、ソルガムの種子をDNAメチル化阻害剤で処理した個体を系統化した上でバルク化して次世代シークエンス解析によりトランスポゾンの転移位置を決定する予定であったが、DNAメチル化阻害剤を処理した個体の稔性が大きく低下したため、解析に必要な系統を十分に確保することができなかった。この結果から、DNAメチル化阻害剤の処理濃度を詳細に検討することが、本法による作物の遺伝子機能の改変を実現するために重要な課題であることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は, DNAメチル化阻害剤を処理した個体の稔性の低下が原因で次世代シークエンス解析に用いる系統を十分に確保することができなかったため, 次世代シークエンス解析によるトランスポゾンの転移位置の探索を開始することができなかった.このことが原因となり, 研究の進展がやや遅れている.

今後の研究の推進方策

今後は, 本年度明らかになった課題を念頭に置き, DNAメチル化の阻害効果と生育阻害に加えて稔性に与える効果にも配慮してバランスを調整するために, DNAメチル化阻害剤の処理濃度をさらに詳細に検討した上で研究計画を実施する予定である.その上で, 次世代の種子を十分に得て, 複数の処理系統のDNAをバルク化してトランスポゾンの転移位置を同定する手法の確立を目指す.

次年度使用額が生じた理由

昨年度はコロナウイルスに対応する東京大学の規制および申請者の名古屋大学への異動が重なり、研究計画が予定よりやや遅れた。次年度は名古屋大学において本年度実施する予定であった次世代シークエンス解析を早々に実施し、研究計画の遅れを取り戻した上で本年度の予定通りに予算を使用するように努める。

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公開日: 2021-12-27  

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