植物の開花期制御は、環境に応答した生存戦略の多様性を成す花芽形成の分子機構である。イネをモデルとした本成果は、植物における青色光応答性の開花期制御の分子メカニズムにおける植物普遍的な部分とイネ(科)特異的な部分を合わせて明らかにした点で重要であると考えられる。また、近年、作物の品種改良の加速化や人工環境をもちいた作物の安定生産などにおいて、LEDを使用した人工環境下での作物栽培は注目を集めている。人工的に制御された環境で人為的に植物の成長速度や収量を制御する栽培手法の構築にも通じる本研究は、世代促進技術の構築や植物工場の光環境制御による効率的な栽培技術等の基盤情報として社会的にも重要である。
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