研究課題
基盤研究(C)
イネにおいて、窒素の転流や蓄積過程に関する潜在的能力を反映する子実への窒素集積性は、登熟期における子実と栄養器官の間の窒素分配に強くかかわり、窒素利用効率や収量性に強く影響すると考えられる。これまでに子実窒素集積性の定量的評価法を提案し、本評価法に基づいて子実窒素集積性への関与が推定される2つの量的形質遺伝子座(QTL)を見出した。本課題では、推定されたQTLを含む染色体領域に関する準同質遺伝子系統(NILs)の育成とNILsを用いて推定領域の子実窒素集積性への関与の実証を行った。
作物学
イネなどの作物において子実への窒素分配は収量性や窒素利用効率に強く影響する。イネにおいて窒素分配に関わると考えられる子実の窒素集積性が遺伝形質であることを明らかにし、その定量評価法の確立およびその評価法による量的形質遺伝子座(QTL)の推定を行ってきた。本課題においてこのQTLの子実窒素集積性への効果が実証され、子実への窒素分配を通じた収量性や窒素利用効率の向上につながることが期待される。