トマト水疱症の発生度または発生率は品種や栽培環境条件に関わらずトマトS/R比と高い正の相関があることが明らかとなり、S/R比から水疱症発生を予測可能であることが示唆された。また、土壌水分や湿度の変動にともなうトマトの木部圧ポテンシャルの変動幅を小さくすることで水疱症発生を低減できると考えられた。 本研究より、水疱症の発生メカニズムは、栽培環境が乾燥条件から湿潤条件へ変化する際に植物体のS/R比が大きいと地上部の水ポテンシャルの上昇幅が大きくなり地下部からの吸水速度と地上部の蒸散速度のバランスが崩れ、膨圧により細胞壁が破壊されることで発生するものと推察された。
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