花の開花は繁殖効率を左右する重要なイベントであり、リンドウなどのボウル型の花の多くは開花した後に何度も繰り返し開閉運動を行うことが知られている。しかし、その詳細はほとんど明らかになっていない。そこで、リンドウの花の可逆的な開花特性に注目し、その分子機序を解析したところ、花の開花は水チャネル・アクアポリンの働きによってもたらされる細胞内への水の流入と細胞肥大によるものであり、さらに、温度と光刺激がアクアポリンのリン酸化と活性化を誘導することで開花が促進されることを見出した。さらに、そのリン酸化を制御する新規プロテインキナーゼを特定し、花が環境刺激に応答して繰り返し開花する分子機序を明らかにした。
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