本研究では,カーネーションのエチレン応答因子(ERF)の遺伝子ファミリーを全ゲノム情報を利用して解析した.第一に,遺伝子発現解析によりエチレン応答を示すメンバーを同定した.第二に,DcERF4のプロモーター解析により,そのエチレン誘導におけるエチレン応答性エレメント(ERE)の関与を検証した.第三に,ERFが植物の酸素センシング機構の重要因子であるとの知見に基づき,カーネーション小花のMA包装(MAP)の実験系を確立し,RNAシーケンシング(RNA-Seq)によりエチレン依存性花弁老化過程とMAP下での小花の保存過程における差次的発現遺伝子(DEG)を比較解析した.
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