ダイコンは我が国で古くから栽培されてきた歴史を持ち、年間摂取量の多い野菜の一つである。ダイコンは一つの莢から得られる種子数が他のアブラナ科植物と比べ非常に少ない。そのため種子生産コストの上昇を招く要因となっている。 本研究では日本型ダイコンに比べて一莢あたりの種子数が多いサヤダイコンについて、一莢あたり種子数の遺伝解析を行った。サヤダイコンと日本型ダイコンとの交雑F2集団を使ったQTL解析を3カ年にわたり実施したが、サヤダイコンに由来するQTLは検出されなかった。一方でサヤダイコンに由来する早抽性QTLが検出され、ダイコン育種過程において世代期間の短縮などに利用できる可能性が見いだされた。
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