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2022 年度 研究成果報告書

土地利用の履歴が微生物群集の変化を介して植生に及ぼす効果

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06095
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39060:生物資源保全学関連
研究機関東邦大学

研究代表者

下野 綾子  東邦大学, 理学部, 准教授 (30401194)

研究分担者 大和 政秀  千葉大学, 教育学部, 教授 (00571788)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードアーバスキュラー菌 / 半自然草原 / 時間的連続性 / 土地利用の履歴 / メタゲノム
研究成果の概要

長期間維持されてきた古い草原は種多様性の高い生態系の1つとされている。こうした草原が一度破壊されると、本来の植生が再生するのには長い年月を要する。この理由として、草本と絶対共生にあるアーバスキュラー菌根菌(AMF)の変化に着目した。
古い草原と比べ、造成や森林伐採後の新しい草原は、植物同様AMFも多様性が減少し、種組成も変化した。AMFの組成の変化は、宿主植物の違いではなく、土地利用の履歴が有意な効果を及ぼしていた。また古い草原では、AMFと植物群集の共変性の程度が強かった。
生育地の時間的連続性は、宿主種と共生AMFの多様性を高め、両者の相互作用を強化する可能性が考えられた。

自由記述の分野

植物生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

草原を新たに再生しようとしても、本来の草原とは異なる植生が成立することから、土地利用の履歴が長期にわたり植生に影響を与えることが指摘されてきた。
本研究は、地域特異性が低く分散しやすいと考えられていたAMFも土地利用の履歴が長期にわたり影響を与えることを示した先駆的研究である。またAMFは植物群集と共変動しており、生育地の時間的連続性が長いほど、その共変性の程度が強かった。AMFは宿主特異性が低いことが知られているにも関わらず、AMFの多様性や組成は植生の変化においても重要な要因となっている可能性を示し、今後の草原生態系の保全において基盤となる知見を提供した。

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公開日: 2024-01-30  

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