日本国内の河川では、複数の外来淡水貝類の移入が確認されている。しかし、それら外来貝類の国内への侵入経路は不明であることが多く、野外への移入経路の一つとして家庭のアクアリウムが疑われることがあるが、家庭のアクアリウムにおける外来淡水貝類の実態は不明な点が多い。 本研究により、家庭やペットショップのアクアリウムにおける外来貝類の飼育や混入の実態が明らかになった。一方で家庭の水槽内で容易に繁殖した実例は一部の外来種に限られ、最も多く見つかったのは外来種のサカマキガイであった。家庭のアクアリウムに外来種が生息していることが明らかになるとともに、種ごとに野外への放出リスクが異なることが示唆された。
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