研究課題/領域番号 |
19K06100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
久世 濃子 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 協力研究員 (60437192)
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研究分担者 |
河野 礼子 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (30356266)
坂上 和弘 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, グループ長 (70333789)
蔦谷 匠 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (80758813)
田島 知之 京都大学, 宇宙総合学研究ユニット, 特定助教 (60817534)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 野生生物保全 / 大型類人猿 / 霊長類 / 熱帯雨林 / 自然人類学 / 法医学 / 動物行動学 / 受傷 |
研究成果の概要 |
オランウータン(Pongo属)の保全に焦点を当てた研究に取り組んだ。主に法医学(形態学)と動物行動学の手法を駆使し、野生オランウータンの受傷痕(ケガの痕跡)を分析し、野生復帰事業の改善を目指した。しかし、COVID-19のパンデミックにより、マレーシアへの外国人の入国が制限され、予定していた現地の博物館などに収蔵された骨格標本の調査や、野外調査が困難になった。その為、過去に収集した行動観察の記録などを中心に、国内での分析を行うことになったが、研究代表者が他の職に就いたため、十分な研究時間を確保できず、研究期間内で調査結果のまとめと論文執筆を完了することができなかった。
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自由記述の分野 |
自然人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オランウータンは国際自然保護連合のレッドリスト(絶滅の おそれのある野生生物のリスト)で「近絶滅種(CR)」に指定されている。生息地では、1960年代から野生復帰事業(密猟などで捕獲されたオランウータンの孤児を人間が育て、本来の生息環境にリリースする試み)が行われているが、リリース後に行方がわからなくなる個体や、ケガや病気で再び保護される個体がおり、問題になっている。本研究の成果を野生復帰事業を行っている人々にわかりやすく伝えることができれば、事業において受傷を予防するトレーニング等の検討や、受傷原因を早期に特定して治療にいかすなど、事業の改善に資する可能性がある。
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